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 現在、私たちは研究会を新たにNPO法人として設立しようとしていますが、ここでは先行して行われてきた各地での活動を 含めて私たちの活動を紹介します。
 今までの活動は失敗もあり、反対に研究会として発展的に継続していきたいものもあります。今までのノウハウや経験を生かして次のステップになるために今までの活動をまとめておきます。まずは戸田市で行なわれたてんぷら廃食油(BDFまたはVDF)のリサイクル燃料でのプロジェクトです。 <活動紹介@>
 BDF開発にあったては、従来の触媒でなく超臨界方式での農研(飯島研究員)のシステムを検討<活動紹介A>、戸田ではあくまでも研究段階でしたが、越谷グループは別途NPO法人による国からの助成金事業として取り組みました。越谷での報告は、当時の副理事長、事務局長であった 松岡会員からの報告を掲載しています。(トップの新着情報)

 最新の活動; 7月11日〜13日パシフィコ横浜にて日本初のバイオ燃料総合展示会「Bio Fuels World 2007」が開催されました。私たちは、BDFの視点、バイオエタノール開発の視点を、大手企業中心の大規模開発でなく、市民活動を中心とした小型プラントによる開発に着目した形で検討しました。そのレポートを掲載しておきます。<活動紹介B>

9月14日、加藤、山中の2名がバイオマス・ジャパンのMAX100のBDF製造実演見学会に参加。<活動紹介C>

12月15日(土)延び延びになっていた研究会開催。場所は戸田市起業支援センター。<活動紹介D>

活動紹介@
てんぷら廃食油でコミュニティ・バスを走らせるプロジェクト

戸田市でのBDFプロジェクト報告

 てんぷら油の廃食油を皆さんはどう処分していますか?
固形にかためる商品を購入して、あるいは古新聞紙に吸わせて一般ごみとして出していますか。まさか庭に撒いたり下水に流すなんてことはしていませんよね。ほんの少しの油でも、それをきれいにするには大量の水が必要となり、川や海の汚染にとっては脅威となります。
 そこで戸田市では市と市民活動、地元企業との協働のプロジェクトを作りました。プロジェクトでは、固形にする商品をわざわざ購入しなくても、廃食油として回収して、お礼に地域通貨を渡し、VDFプラントに回してディーゼルエンジンの燃料とするリサイクル活動を行おうという計画を立てました。

 そのために市職員と協働で視察や報告会を行い、市のコミュニティ推進課や商工会の協力も得て、事業化する企画の段階まできました。


所沢市役所の公民館での回収方法を見学しました。

※このプロジェクトは2004年6月、市役所の各課の連携会議を企画していた中心的なコミュニティ推進課長が急逝され、その後、市民生活部長から当面は市民活動のみで進めてほしい旨、正式に回答があり、市との協働事業は中断していましたが、最近、今度は環境クリーン室を中心に見直しに入っています。2007年度中に再スタートを予定しています。


所沢市の公民館での回収ボックス


 市民はペットボトルなどに入れて運んで青いトレーの中に入れます

プラント・回収・使用の三位一体事業 

  商工会の異業種プラザを中心に工業部会ではプラントの製作や実験に取り組んでいます。 プラントが完成するまでは、染谷商店に依頼する方法を考えています。市のコミュニティバスである「とこバス」の燃料に使えないか、また学校の給食センターの廃食油回収などを検討 しました。また、市民活動では各公民館やNPOのおやすみ処を中心に回収の仕組みづくりや一般企業、幼稚園の送迎バスに利用できないか、 保管には市内のガソリンスタンドを、また飲み屋さんを回る深夜バスの運行プランなど各方面で様々な取り組みがアイデアとしては検討されました。
  集める・作る・使うという、三つの事業化がうまく連携が取れるかどうかに、この全体の事業化の成否がかかっています。回収には地域通貨「戸田オールが」活躍することが期待されています。

BDF( VDF)のメリットと先行事業

未来型のクリーンエネルギー

廃食油を再利用する資源循環型の新燃料です。化石燃料と違って植物油からできているので、植物がある限り持続可能な地球に優しいエネルギーです。

硫黄酸化物発生しません

VDFからは酸性雨の原因である硫黄酸化物(SOx)は発生しません。
黒煙が3分の1から10分の1以下
 
呼吸器障害の原因となる黒煙の排出量が軽油の3分の1以下となります。
軽油と変わらぬ燃費・走行性
 
走行性、燃費、価格、どれをとっても軽油と遜色はありません。VDFの発熱量は約9,600kcal/kgです(軽油は約10,930kcal/kg)。比重を考慮すれば軽油とほとんど変わりません。燃費は平均8.4km/リットル(軽油8.3km/リットル)です。価格は1リットル 90円です。(2007年5月現在)
信頼できる安全性
 
VDFの引火点は185℃、軽油は約50℃で安全保管できます。
車の改造一切不要
 
市販のすべてのディーゼルエンジン車に使用が可能です。また、車検証燃料欄「軽油」に加え、備考欄に「廃食油燃料併用」と申請し運行できるようになりました。

 BDF、VDFは、一般的用語ではありますが、染谷商店が商標登録しています。墨田区の染谷商店では、このVDFのプラント事業と同時に地域通貨(ユーズ=目的限定通貨)にも取り組んでいます。

詳しくは染谷商店、潟ーズのホームページを参考にしてください。

http://www.vdf.co.jp/someya/someya_fl.htm

 


(所沢では消防署でも回収していました)

 BDF( VDF)で「とこバス」を運行しよう

 私たちが、てんぷらなどに消費する食用油は1年間で約200万トン(国内)、家庭や飲食店等から排出される廃食油は約40万トンと言われています。そのうち飲食店や食品関係企業から出される約20万トンの廃食油は回収され 、飼料、肥料、石鹸、塗料などに再生されていますが、まだまだ捨てられる方が大きいと言えるでしょう。しかし、現在の新技術は、車を動かす新燃料BDF(バイオ・ディーゼル・フューエル)またはVDF(ベジタブル・ディーゼル・フューエル) としてかなりの完成度の高い製品化となっています。これによって「家庭が油田である」ことが可能となったのです。完全な循環型経済を目指して、私たちの当面の目標は年間2万リットルのリサイクルです。

 最終的には、学校や公民館にペットボトルで持参するてんぷら廃食油を地域通貨で交換し、市民の皆さんはその地域通貨でコミュニティ・バスに乗れるようにしたいと思っています。そうなると「とこバス」の燃料は無料に近い廃食油のリサイクルで賄えることになります。

  この事業は全国各地で取り組まれ、また、環境省、農林水産省、産業経済省、国土交通省の「バイオマスニッポン総合戦略」にもなっています。

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活動紹介A  農研の超臨界方式BDFプラント研究

つくば研究学園都市の中央農研センター視察

 市のコミュニティ推進課 と戸田市商工会の異業種プラザ(代表:富岡商工会副会長)、戸田市地球温暖化防止グループ(川谷代表)、戸田市SOHOデジタル事業協同組合(理事長:山中)、NPO法人まち研究工房(金田代表)などと 戸田市VDF研究会のメンバーが筑波の独立行政法人農業・生物系特定産業技術研究機構の中央農研総合研究センターを視察、グリセリンを副生しないバイオディーゼル燃料の新しい製造法の説明と施設を見学しました。


新しい超臨界方式のプラント機器を見学


つくば研究学園都市の中央農業総合研究セッター・農産エネルギー研究室の飯嶋研究員から説明を受けるVDF研究会のメンバー

 これを契機に、収集・使用方法といった市民活動レベルの研究と同時に、プラントそのものの開発・製造といった三位一体の事業化が土俵に上ったことになり、市が提供する土地と建物が実現すれば、地元のリサイクルビジネスが動き始める可能性も出てきました。 しかし、この方式は戸田市では実際的には資金的にムリだという判断で採用はされませんでした。

この農研との協働事業を立ち上げようとしてのが次の越谷のNPOです。(詳細は松岡会員の報告を参照ください。)       <上に戻る>

活動紹介B
日本初!バイオ燃料総合展示会!Bio Fuels World 2007報告

バイオ燃料展報告

 13日、研究会の松岡代表と山中研究員との二人でみなとみらいのパシフィコ横浜で開かれた、日本初のバイオ燃料総合展示会に行ってきた。私たちの関心は大プラントではなく市民活動を中心とした地元中小企業の活性化をも可能とするような地域分散型、地産地消を可能とするような小規模プラントの実効性を探るものだった。

 今回、BDFに関していくつかの大手でない事業者の製品を比較検討、 視点としては市民活動や地域の中小企業が事業化できるレベルでの価格、コンパクトでラーニングコストも低く抑えられるなど、また実用化に耐えられるかどうかであった。副生成されるグリセリンについてもお風呂が沸かせる程度の燃料や専用ストーブの開発などユニークな再利用法も研究されており、実用にあたっては、そちらの販売や導入も検討できそうなものもあった。多少、独断と偏見があるかも知れないが、研究会としての結論を報告する。

 

@ SEBEC EOSYS-50

まず、株式会社セベックの開発してきた「食用廃油再生燃料化装置EOSYS−50」に関して、この機器は3年前の研究当初から見ても大きな変化はなく、それゆえ導入台数400台突破というシェアNo.1を誇る信頼できる小規模プラントであることは間違いない。

メリットは幅奥行き75cm四方、高さが147pとコンパクトでわずか2坪程度の作業場に設置可能である。給湯装置と三相200V、5.2kw30Aの電源が必要。精製スピードは100ℓ/6時間で、従来のアルカリ触媒方式、副生物にグリセリンと浄化に大量の石鹸水が出るため、その処理対策をきちんと計画する必要がある。 薬剤投与、排水など全ての操作は人力による。
 

セベックのプラント
セベックのEOSYS-50

結論から言えば実績がある分、ほとんど改良されていないゆえ、相変わらず全ての作業が人力、目分量のため、人件費や職人的な作業がデメリットとも言えることは改善されていない。

コンパクトで単純設計、わかりやすく、人間が全て作業するために故障などが少なく実際に精製していくのはいいのかも知れないが、大きく普及させるには 、作業工程で素人がトライするにはまだ改善の余地がある。その分、価格が安いのであれば大きなメリットなのだが、価格は他のものと同じと言うことで、その分割高感は否めない。単純な分だけ地元の企業に発注しても半額程度で自作できるのではないかと思える。 このレベルのプラントならば地域の企業と共同開発も可能だろうか。

デメリットは、そうした工程での人間の関与が多すぎる点、触媒が危険物である点において、例えば市民の女性や知的障害者がプラントに従事するには適していないことになる。

もう少し工夫の余地があるだろう。

エステルボーイジュニアFA-50

染谷商店のプラント

 次は戸田ではなじみの染谷商店の株式会社BDF製作のエステルボーイだ。染谷さんとは戸田においては原料の買取、BDFの提供を受けている関係もあり、染谷グループのNPOにも参画しているなどエステルボーイを購入しようかという動きもないわけではないが、敢て今回比較検討のまな板に乗せることでそのメリット、デメリットを研究しようと思う。    

 

製造過程は、原料(廃食油)にメタノールと触媒を加えてエステル化反応によって粗グリセリンが出ること。精製過程での水洗・脱水での排水処理の必要性は変わらないが、セベックとの大きな違いは全てが自動運転であること、別途の給湯装置なども必要ないという作業が非常に楽であることがあげられるだろう。価格が同じだとするとその分優位である。スペース的にもセベックの1.5倍程度で、操作パネルが液晶のタッチパネルになるなど日々研究され改善されている努力のあとが伺える。この道20年以上の自信と機械メーカーでない、油屋としての現場主義が生きている点も好感が持てる。
精製能力は1回スイッチを入れると6時間の自動運転で50リットルが可能で、連続運転で日産200リットルも対応できると考えられる。電源はAC100V/20Aの家庭用で対応するため、特別な電気や配管工事は必要ないが、排水処理は検討しなければならないだろう。実際にはオプションとしている加熱ヒーターやメタノール混合装置、グリセリン燃焼装置なども検討の余地はある。
ただ排水処理などは、今回の展示会に出展していたいくつかの企業との連携や商品によることで解決できる部分は見出されると考える。

 

Biomass Japan Inc.の 新触媒Bio MAX

 最後に従来の半分の時間で同量が精製できる新開発の触媒を基にしたバイオマス・ジャパン株式会社の「MAX100」と、この9月に売り出されるというその小型化した「MAX20」を取り上げよう。
 この会社の面白い点は、上記の2社に対して新触媒の開発からスタートしている点である。発明者は旧熊本工業大学の池永和敏工学博士で、従来の「強アルカリ触媒に替わる高効率な新触媒の開発」(熊本県立大学篠原教授評)により質を低下させる副生成物がでないというメリットだ。BDF精製技術が基本的にはこの100年変わっていないといわれる中で、農研の超臨界方式が高度の圧縮技術、プラントの何度でコスト高になるのに比べて、まさにバイオの新開発技術でそれを容易にしている。
 今回のMAX100という装置は、そのBioMAXという新触媒に合わせた精製装置ということで、反対に従来のアルカリ触媒での精製は可能ということだ。大きさは80cm四方で高さが120cmと上記の装置より小型。三相200V/3.6kw30Aの電源は必要だが、100ℓ/3時間ということから従来の2倍の精製能力を持つ。操作自体は手動だが、価格は上記の2社より交渉次第では安くなりそうだった。また、MAX20というよりミニプラントを50万円程度で9月に発売する予定という。このミニプラントをグリーンツーリズムでの各地域の拠点にあれば、手軽にBDF車での旅行が可能となるばかりか、できるだけ輸送や搬送のコストを抑え、リサイクルで集まった地域ごとで精製が可能になるという地産地消モデルが描けるのではないだろうか。また、この会社の本社が蕨にあるということも含めて、今後のコラボレーションが期待できる。

 

バイオマスジャパンのプラント

新触媒によるMAX100の展示、説明

※当然、木村化工機株式会社やレインボーエナジー株式会社、あるいはもっとメジャーな企業が開発しているプラントは数多くあるが、その規模は数千万円から億単位であり、我々の力量や目指すところとは比べ物にならないので今回は割愛する。今回の展示会でのヒントは、技術の進歩を研究できただけでなく、バイオマスビジネスあるいはコミュニティビジネスの観点からも大いに参考になった。この成果は次回の公開研究会にでも発表できればと考えている。

当研究会ではこのMAX20を前提に、前後の処理からBDF販売まで、1年間のラーニングコストも含めた形でのミニプラントを開発し、商品化する予定。これを戸田市、白岡町などに提供して構想実現を目指す方向で考えている。

 

バイオエタノールでのヒント!椛マ熱性酵素研究所

 報告の最後に、今回は事業化しやすいという点からBDF中心で検討しているが、長期的には原料のサスティナビリティから考えても、稲作、特に稲わらも含めたバイオエタノール製造研究が重要であることは間違いなく、その点に関するヒントを報告しておこう。

それは、でんぷんから効率的に酵素分解できる新しい酵素を発見したという耐熱性酵素研究所との連携による小型プラントの可能性だ。これは稲に限らず、わらや雑草といったセルロース系、農業廃棄物や古紙、廃建材までの幅広い植物性原料を分解できる可能性をもった「超耐熱性酵素」というものだ。

このヒントは、バイオエタノールの生産性を倍以上に向上させると共に、まさに地産地消に適した小型プラント化を可能にする夢の発明かもしれない。このことは継続的にレポートできればと考えている。

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活動紹介C
笠間市でのバイオマス・ジャパンMAX製造実演見学会報告

新触媒Bio MAXによるBDF製造

9月14日、茨城県笠間市の北関東エコグループのBDF専用のスタンドにおいて、バイオマス・ジャパンが九州佐賀県の工場から2トントラックにMAX−100のプラントを積んでデモに来るという知らせを受けて、加藤、山中の2名がBDF製造実演を見学することになった。
会場は既に月産1万リットルのBDFを製造、廃食油の回収から販売までを事業化している企業であり、岩手県に千坪の工場を建設するというグループが提供。業界紙の記者をはじめ、つくば市、水戸市、土浦市、荒川沖といった茨城県からだけでなく、遠くは横浜からも参加があった。しかもそのほとんどが産廃業者や新規事業としての企業であり、てんぷら油のリサイクルBDF製造が、市民活動などから事業化へ具体化している状況を示しているようだった。各地の事業化の話を聞くことができた交流会としても大いなる成果があった。

バイオMAXの売りは、従来の工程で8時間かかるところを半分以下の時間で製造できるところだが、今回、トラックの荷台での実演会ができるということから、そのコンパクトさも大きな売りだということを発見した。各地でのイベントでも実演会が可能だというアイデアにバイオマス・ジャパンのスタッフも再発見で、当分、こうしたキャンペーン用のトラックを用意することも検討しそうな話だった。

今回のプラントのメリットはトラックに積める程度の小型プラントというだけでなく、時間が短縮できるために開発された、新触媒そのものにある。つまり第1に、劇薬系のアルカリ触媒を使わない、危険性が少ない新触媒を使う安全性。メチルアルコールの漏れなどにも安全性を優先する設計であるなどの、作業が知的障害者や女性でも容易にできるかどうかという、我々の要求定義を満たしていること。第2に、水洗いの工程が必要ないことから、排水処理施設や石鹸水の垂れ流しなどの副作用がないこと。つまり、プラント施設がトラックの上でもいいというような、電源が取れればどこにでも設置できる簡便性にあるといえるだろう。また、新触媒は水溶性で、攪拌などに温度設定が70度程度でできる、手に触れても安全であるなどは、戸田市で採用するには他のプラントより絶対的な優位性を持っている。

以上が、今回の報告だが、いよいよ事業化への具体的なステップへの一歩に踏み出すかどうかという段階へ来たところだろうか。次は資金的な課題をどう克服するかだと思う。

九州からこのトラックでBDF製造し、給油しながら全国行脚してきたそうです。


水溶性の新触媒

会場はBDF専用給油スタンド

 

 

 

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 活動記録D 第2回公開研究会

研究会の基本的(思想的)方向性の確認

 イギリス製のBDF製造機最近のITの世界ではグローバルスタンダードになったマイクロソフトOSのWindowsに対して、独占的に儲け過ぎているとか、フェアトレードでない、ソース公開がないので発展を阻害するなどの批判から、世界的にオープンソースの潮流が対抗している。言ってみれば帝国主義と民主連合、共和主義の対立のような感じだ。windowsに対してLinuxに代表されるオープンソースという考え方は、インターネットを通じて世界中の研究者や学者が情報やプログラムソースを公開。他の人が開発、研究したものに自分のアイデアやヒントを乗せてさらにバージョンアップを加速するというやり方だ。知的所有権だとか知財だと閉鎖的に独占するのではなく、人類の幸福や進歩のために公平に情報を共有しようというスタイルである。この方が人類の叡智を結集することで思わぬ発明や進歩、スピードが速くなるというメリットがある。
  実はエネルギー問題も、石油独占や原子力のような巨大プロジェクトといった無国籍企業に対抗する形で、各地域の実情に合わせた多種多様でハイブリットなエネルギーの自給自足、地産池消の方向が台頭しつつある。小さな単位での研究や実証実験をインターネットの活用で情報共有し、大きなネットワークからスピード感のある進歩が期待されている。しかし、それはライフスタイルや地球環境、温暖化問題などを含めて思想的、政治経済的な大きな問題でもあり、イバン・イリイチが『エネルギーと公正』で示した問題やシューマッハーの「Small is Beautiful.」など70年代の成長の限界の読み直し、最近では「サスティナブル(持続的)」な人類の歴史的課題とも捉えられている。そうした背景の中に、実は「市民エネルギー」を研究しようというスタンスが私たちにはあるので、出来るだけいい技術や自給自足できる技術を公開していく、あるいは普及していく方向で考えている。そして、現在のミニプラント計画はそうした一環で、あくまでも石油や大資本に依存しない自律的エネルギーの確保に主眼が置かれている。同時に環境に付加の少ない、コミュニティを再生するネットワーク作りやゴミの減量などにも寄与できる「民衆の科学技術」の進歩に貢献したいと考えているのだ。ブラジルのBDF製造機

諸外国のプロセッサー(ミニプラント用機器)

  上記のオープンソース(情報公開)ともいえる情報はインターネットには相当数報告されている。特にBDFに関してはブラジルやヨーロッパの先進的な取り組みは大いに参考になるだろう。

  情報にはBDFの組成、作り方、言ってみれば手作りで作る方法や自分のディーぜル車にどんな燃料を入れて走ってみたかの走行実験結果もある。世界のBDFのメーリングリストには、植物油だけで走行したとか、軽油や灯油と混ぜても平気だとか、ベンツの初期の頃のエンジンは何でもOKだなど、個人の自己責任においてはどんな実験でも許される感じだ。もちろん、トラブルの情報やアドバイスも面白く、読んでいても飽きないものもある。手作りBDF講習会を企画しているNGOなどもあり、自宅やガレージに自作の製造機を作っている人もいるくらいだ。日本でも従来のBDF製造機メーカーの中には自分の都合でいい加減な製造法や製品を販売しているところもあるが、ディーゼル車のエンジンの方が丈夫でそれでも十分対応して走行しているものもあるが、それならもっと安いコストでもっと高性能のBDF製造機を自分たちで作ろうという動きも活発になっている。私たちのスタンスはその意味で世界の潮流なのかも知れない。

  こうしてBDFの作り方、化学的(ケミカル)な情報。対応する自動車の改造や実験の話。そして、自作や町工場で作られるBDF製造機の情報と、まさにインターネットにも溢れている。しかし、今回、私たちがバイオマス・ジャパンとの共同研究している新触媒ないしはその製造機は、実は画期的なものではないかと密かに自負しているのだが、完成したら大々的に発表したいと思っているのでお楽しみに。

公開研究会は、日時:12月15日(土)午後3;30〜4:30  ※6時前くらいから望年会の予定です。

          会場:戸田市起業支援センター「オレンジキューブ」(埼京線「戸田公園下車3分TEL048-442-8800)

                   チラシがPDFで印刷できます。

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活動記録E プロトタイプ製造

BDF製造装置プロトタイプを

 紆余曲折した結果、研究会の中心メンバー企業である(有)セルフが幹事会社となって BDFを製造するプロトタイプを製造することになった。左はプロトタイプ初号機。ヒーターとモーターの規格を上げて、少しレベルアップして、アルカリ触媒の研究用に試用するか思案中だ。容量は最大23リットルのため、廃食油がギリギリ20リットルを切るため、反対に10リットル、15リットルの少ない量で作るには最適な大きさかも知れない。また、 右の写真のプロトタイプ2号機は、その欠点を改良して完成された。初号機では出来なかったモーター回転数を変えられるものとして最大40リットル程度まで製造できる。プロトタイプとして、2月21日、川口オートレース場から回収した廃食油で第1回目のBDF製造実験を行った。ただここでまた改良すべき点 が指摘されたが、今後、これでアルカリ触媒や新触媒などを使っての実験を行い、毎回、改善が指摘されることになるだろう。

バージンオイルに挑戦(地域通貨「戸田オール」運営委員会とのコラボレーション)

これらのプロセッサー製造研究に先立って、水内研究員を中心として、戸田市の友好姉妹都市でもある福島県白河市大信地区との地位間交流など、戸田市の市民活動との協働事業で、大信地区の農家と契約して20a(アール)の畑に菜種を作付けし、菜種油のバージンオイル搾油に挑戦した。

 結果的には市販のものより安全でおいし過ぎて、燃料としていきなりBDF製造ではもったいないということになり、市民活動団体や会員に販売、食用利用として、いつかてんぷらなどに活用してから廃食油として回収するということになった。左の写真は「戸田農場」と名づけられた作付け直後の菜種畑。詳しくは地域通貨運営委員会のサイト、ブログなどをご覧ください。

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